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コラム千恵歯科医院の活動

つながりコラム(13)~世界糖尿病デーに寄せて~

さまざまな形でのつながりを紹介しているつながりコラム。

今回は「歯周病と糖尿病との深いつながり」についてご紹介します。

コラムのタイトルにのせた、世界糖尿病デーは毎年11月14日に定められており、この日の前後で、全国の主要施設が青く染まることでも知られています。

今年の神奈川県内での関連行事についてはこちらをご覧ください。

『世界糖尿病デーは世界に拡がる糖尿病の脅威に対応するために1991年にIDF(国際糖尿病連合)とWHO(世界保健機関)が制定し、2006年12月20日に国連総会において「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議(UN Resolution 61/225)」が加盟192カ国の全会一致で採択されると同時に、国連により公式に認定されました。

11月14日はインスリンを発見したカナダのバンティング博士の誕生日であり、糖尿病治療に画期的な発見に敬意を表し、この日を糖尿病デーとして顕彰しています。』(引用:世界糖尿病デー公式HP

糖尿病に罹患すると併発しやすい合併症がいくつもあります。

経障害、網膜症(の病気)、糖尿病性症、

神経障害などから引き起こされる足の壊疽(そ)、動脈硬化から引き起こされる梗塞や心症があげられます。

★太文字部分のひらがな1文字目をつなげて、「しめじとえのき」と言われることもあります。

そんな合併症の1つに歯周病も挙げられます。

歯周病と糖尿病には双方向の関係性があるとされています。

歯周病の病態が悪くなると、血糖コントロールがうまくいかなくなり糖尿病が進行してしまうことと同時に、糖尿病になると歯周病になり進行してしまうとされています。

ただ、歯ぐきの掃除などをおこない、歯周病原性細菌を除去し、歯周病の病態を改善させると、糖尿病のコントロールがうまくいき、糖尿病病態がよくなると、歯周病の改善につながるとされています。

歯周病が進行すると、歯がぐらぐらし奥歯を失うことにつながっていきます。

奥歯がなく咀嚼しにくい口の環境になると、かまない食事が多くなりブトウ糖負荷がかかり、食後高血糖につながる⇒糖尿病へ。

かまない食事はタンパク質の摂取が低下し、骨格筋量の低下からフレイル状態になる恐れも。フレイルが進行すると寝たきりになる可能性がでてきます。基礎代謝が低下し、糖代謝が悪化⇒糖尿病へ。

※2021年9月19日開催神奈川県歯科医師会主催糖尿病医科歯科連携研修会講演より

そこで当院での取り組みとして、通常の歯周病治療や義歯・かぶせ物をつくる治療に加え、2つの取組みをおこなっています。

糖尿病で通院している内科との連携

初診時などで糖尿病がある、または血糖降下薬を服用中であることが確認された患者さんに対し、患者さんの同意の下、糖尿病で通院されている内科との情報共有の目的で、診療情報提供書(照会状)のやりとりをおこなっています。

★糖尿病連携手帳をお持ちの方は、歯科診療時に持参頂けた際に【かかりつけ歯科】の欄にこちらで記入させていただきます。

咀嚼機能を始めた口腔機能の検査を実施

65歳以上の方で、ささいな口の機能の低下(オーラルフレイル)に気づいた患者さんを対象として、口腔機能検査を実施しています。

口腔機能検査には、口腔衛生、滑舌、舌の筋力、咀嚼機能、嚥下機能などの検査があり、一定の基準を超えると「口腔機能低下症」として、定期的に各種指導をおこなっています。

また、総義歯など、歯の数が多い義歯を作る際には患者さんの同意を得て、咀嚼能力測定を行います。作る前および、作った直後、調整後1ヶ月目、2ヶ月目・・・というように時期を決めて測定し、測定結果に応じた指導を実施します。

このように当院では、患者さんが咀嚼機能をできるだけ落とさず、栄養状態を維持すること(QOLの維持・向上)を目標におこなっています。

世界糖尿病デーを歯科受診のきっかけにしてみてはいかがですか?

なお、口腔機能検査ならびに咀嚼能力測定については、保険診療で行いますが、対象者には一定の条件があります。詳しくは当院までお問い合わせください。

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千恵歯科医院
神奈川県横須賀市若松町2-3板庄ビル2F
横須賀中央駅 徒歩 30秒
046-826-3339

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