酸蝕歯（さんしょくし）の日
突然ですが、酸蝕歯（さんしょくし）ってご存知ですか？
文字通り、酸でむしばまれた歯のことなのですが、世の中ではあまり知られていなかったりします。
実は、う蝕（虫歯）・歯周病に続く第３の歯科疾患とも言われているのです。
そして３月４日は、歯磨き剤シュミテクトを販売している会社『グラクソスミスクライン』が、
２００８年に提唱した『酸蝕歯の日』になっています。
う蝕ではなく、酸で歯がとける酸蝕歯。
その原因には、
・みかん、グレープフルーツ、レモンなどの柑橘類
・イチゴ、パイナップル、ブドウなどのフルーツ全般
・コーラなどの炭酸飲料、スポーツドリンク、エナジードリンク
・黒酢、クエン酸、ビタミンＣなどの調味料やサプリメント、ワインや焼酎などのお酒
といった酸性の飲食物があげられ、これらの飲食物を口の中で長く保持し続けると
酸蝕歯になるリスクが高まります。サラダにかけるドレッシングにも酢が多く使われ、注意が必要です。
また、胃酸は強力な酸で歯が溶ける大きな原因となります。
胃酸の食道への逆流を起こす原因は、逆流性食道炎や摂食障害、悪阻、食べ過ぎによるげっぷ、寝酒深酒などがあります。高齢になった時の嚥下障害でも逆流をおこすことがあります。
胃酸が逆流した場合は重曹の水溶液で繰り返しうがいをして中和させましょう。
歯が溶けて柔らかくなっているために、逆流した後の歯みがきは口の中がさっぱりした感じになってからおこなうことが大切です。
加齢とともに下部食道括約筋は弱くなりますから、食べ過ぎや脂っこい夕食や夜遅い食事は就寝時に胃酸の逆流を起こす原因になります。
このように酸蝕歯は身近なところで引き起こす、歯の疾患です。
日頃から少し意識して、口に入れる物に気を付けていきたいですね。
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