【訪問診療15年】連載コラム1~訪問診療をうけるには~
表題の通り、2007年から始まった当院での歯科訪問診療は、
今年で15年を迎えました。ここまで続けてこれたのは
ひとえに支援していただいている皆様のおかげと思っております。
今回から約1年かけて訪問診療の基本的な部分を中心に、
当院でおこなっている訪問診療について、
患者さんやその家族、援助をしてくださる関係職種の皆様へ向けて
さまざまな情報を発信していけたらと思います。
初回である「その1」では、訪問診療の初回につなげるための具体的手段として
英語の5W1Hである
『いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように』に沿って紹介します。
〇いつ(When)
これは、今まで通院できていたのが、何らかの事情で通えなくなったときまたは
現在通院できない状態で、今いる場所で歯科診療をうけたい時となります。
☆2022年2月現在、原則毎週月曜・水曜を訪問診療日とさせていただいています。
他の曜日でも対応できる場合もありますのでお気軽にお問い合わせください。
また、ご依頼いただくタイミングによっては
予約日が少し先の日程になる場合がありますので、ご了承ください。
〇どこで(Where)
これは、歯科訪問診療をうける場所を指しますが、基本的に住んでいる場所となります。
従って、患者さんのご自宅はもちろん、有料老人ホームなどの居宅系施設、
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの介護保険施設、
それに入院中の病院も対象となります。
2022年2月現在、通所施設(デイサービス、デイケア)では診療をおこなうことができません。
また、当院から半径16kmを超えた場所への訪問診療もできません。
※病院のうち、歯科(口腔外科)の標榜のある病院へも原則的に伺うことはできません。
近隣では神奈川歯科大学附属病院、横須賀共済病院、湘南病院、
横浜南共済病院、横浜市立大学附属病院などがあります。
診療内容によって一部例外もありますので、詳細はお問い合わせください。
〇だれが(Who)
ここではだれが訪問診療を依頼するかというところでご説明します。
結論から言えば患者さんならびに関係者ということになります。
患者さん本人からご連絡いただくこともありますし、
患者さんご家族から、介護保険を利用されている方であれば担当の介護支援専門員
(ケアマネージャー)や定期的に訪問している訪問看護師さんから、
また、内科の訪問診療をされている医師からのご依頼もあります。
当院では横須賀市歯科医師会の在宅歯科協力医療機関として、
歯科医師会が運営している在宅歯科医療連携室から依頼をいただくこともあります。
さらにこれからはかかりつけになっている薬局の薬剤師さんからの依頼がくるかと
想定されます。お薬の情報は歯科診療をおこなう上でもかなり重要になります。
とにかく少しでも訪問診療を使いたいと思いましたら、
どの手段でも構いませんので当院までご連絡いただけたらと思います。
※通院困難な患者さんであれば、対象年齢に制限はありません。
ご高齢の方だけではなく、乳幼児から学生、成人などどの年齢でも診療いたします。
〇何を(What)
歯科訪問診療で何ができるかということですが、
基本的には外来診療に準じたこととなりますが、
診療所での診療とはさまざまな面で異なる部分があるので、対応できない場合もあります。
例えば、余命数か月と言われている患者さんで、口の中に虫歯がたくさんあった場合、
必ずしも虫歯治療を優先するとは限りません。患者さんの訴えに耳を傾け、
優先度を判断し、診療ならびにケアをおこなっていきます。
詳細はまた別の機会にコラムとして掲載できればと思います。
〇なぜ(Why)
歯科訪問診療、もっといえばなぜ歯科にかかるか、というところです。
外来診療も同様ですが、目的はさまざまです。
形のあるものをしっかり咀嚼して栄養をつけたいとか、
誤嚥性肺炎を予防する上で、口の環境を整えたいなど・・・。
患者さんの思いは十人十色です。一人一人に合った診療方針をたて、患者さんや
介護者、支援者へ寄り添っていきます。
この項目もまた別の機会により深くお伝えしたいと思います。
〇どのように(How)
当院での歯科訪問診療を始めるにあたっては
まず電話にてご連絡いただくか、外来受付にお声かけいただけたらと思います。
電話でご連絡いただいた場合、担当者から折り返し、詳細についてお聞きします。
担当者からの連絡はご依頼後、原則2~3日以内で電話させていただきます。
なお、おおまかな流れは当院HPの「訪問歯科」も合わせてご覧ください。
========
千恵歯科医院
神奈川県横須賀市若松町2-3板庄ビル2F
横須賀中央駅 徒歩 30秒
046-826-3339